モチベーション研修とは
モチベーション研修とは、従業員一人ひとりの仕事に対する意欲を刺激し、組織全体の活性化を促進するために行なわれる研修です。
研修の種類は大きく2つに分類されています。
セルフモチベーション研修は、従業員が自らのモチベーションを高めることが目的です。
研修を通して今現在の自身を見つめ直し、モチベーションの原動力について考えたり、前向きな考え方やコミュニケーションスキルについて学んだりすることで、自らの力でモチベーションがコントロールできる状態を目指します。
モチベーションマネジメント研修は、部下を持つ中堅社員や管理職を対象としており、「部下のモチベーションを高めるにはどうすれば良いか」を考える研修です。部下が主体的に仕事に取り組めるように、動機付けやアプローチの方法を学んでいきます。
そもそも「モチベーション」とはどのような意味なのでしょうか。改めて見ていきましょう。
モチベーションとは、目標やビジョンに向けて行動するための「動機付け」といった意味合いで使われます。
モチベーションが高い状態を保つことができれば、主体的に行動を起こすことができます。そのため、自身の成長や組織への貢献を実感しやすくなるでしょう。
逆に、モチベーションが低い状態であれば、必要最低限の仕事をこなすような受け身の姿勢になります。仕事自体の生産性も低くなるため、企業としては従業員がいかに高いモチベーションを維持できるかがポイントです。
モチベーションは「内発的動機付け」と「外発的動機付け」の2種類に分類できます。
内発的動機付けは、たとえば仕事に対するやりがいや達成感など自分の中から湧き出てくる意欲を指し、「やりたいからやる」という状態です。自分の内からモチベーションが溢れるため、長期間維持できるのが特徴です。
一方の外発的動機付けは、給料や待遇、地位など「何かのためにやる」という状態を意味します。目的とするものがあることでモチベーションが高まるため、目的を達成してしまうとモチベーションの低下を招くリスクもあります。
モチベーションが何に影響されているのかは人によって異なり、働き方や待遇を重視している人もいれば、やりがいやワークライフバランスに重きを置いている人もいます。モチベーションアップの方法が全ての従業員に通用するわけではないため、一人ひとりに適したアプローチが必要となるのです。
モチベーション研修の目的は「若手層向け」と「中堅社員・管理職向け」で分かれます。
若手層向けのモチベーション研修の最たる目的は、従業員一人ひとりのやる気を引き出すことです。
研修では、主に「なぜやる気が出ないのか」「どのような時に意欲が湧くのか」について考えます。具体的には、これまでの自身や仕事を見つめ直し、分析を行なうことでその原因や条件を洗い出していきます。
自身のモチベーションに影響を与える要素を把握し、自分自身でモチベーションを管理していく手法を身につけることが目的です。
モチベーションが上がらずに悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
中堅社員や管理職向けのモチベーション研修では、部下のモチベーション向上・維持の手法を学ぶことを目的としています。
部下が主体性を持って動けるように、上司として支援する姿勢を学ぶ研修です。部下一人ひとりのモチベーションを引き出すことでチームとして大きな原動力になるため、モチベーション研修で上司の立場からのモチベーション管理について学びます。
従業員のモチベーションアップの方法に課題を抱えている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ここからは、モチベーション研修によって得られるメリットについて詳しくご紹介していきます。
企業のビジョンや目標を達成するためには、実際に現場を動かす従業員一人ひとりの力が欠かせません。モチベーション研修を実施することで若手層のやる気を引き出したり、マネージャーがメンバーのモチベーション管理ができるようになったりすることで、企業全体へポジティブな影響が出るでしょう。
モチベーション研修は従業員自身のためだけではなく、従業員のモチベーションが高まることで企業の成長につながるという大きな役割を持っているのです。
研修を通し従業員が自己理解を深めることによって、マネージャーは従業員をマネジメントしやすくなります。
研修の中では、それぞれの従業員のモチベーションに影響を与える要因を把握できます。そのため、マネージャーとして個々のモチベーションアップに対するアプローチのヒントを掴むことが可能です。モチベーションが上がる要因をあらかじめ理解しておくことで、モチベーションが低下したときにも適切な対処ができるようになります。
モチベーションを上げる要因のひとつは「達成感」です。しかし、その従業員のレベルや興味関心に合わせた目標を設定しなければ、目標を達成できずに挫折を味わったり、達成するイメージができずにモチベーションが低下したりすることもあるでしょう。
従業員一人ひとりのスキルレベルや興味関心、これまでの成果をしっかりと把握し、自ら成長したいと思えるような目標設定を行なう必要があります。
モチベーション研修を通して従業員に対する理解が深まれば、一人ひとりの意欲を引き出すための目標設定も可能になるでしょう。
モチベーション研修はコミュニケーションを活性化させ、従業員同士の相互理解を深めます。
モチベーション研修では、自分自身で内面を見つめ直すだけでなく、他の従業員とディスカッションして「第三者の目線からの自分」についても理解します。そのため、自己理解だけでなく他者への理解を深める機会にもなるのです。
モチベーション研修は、自身を知るきっかけになるだけではなく、誰かの新たな一面を知るきっかけにもなります。研修を通して相互理解を深めることによって、より良い人間関係の構築にもつながっていくでしょう。
モチベーション研修には多くの利点があることが分かりましたが、実際にはどのような研修を行なうのでしょうか。
ここからは、一般的なモチベーション研修の内容についてご紹介します。
モチベーション研修の具体例は以下の通りとなり、1~4は前述の「セルフモチベーション研修」、5は「モチベーションマネジメント研修」の内容にあたります。
まずは、従業員が過去から現在の自分を見つめ直す時間を設け、自己分析を行なうことからスタートします。たとえば、以下のように自分と仕事について振り返ります。
各々が持つ価値観や重要視していることを、自分自身でじっくり考えるステップです。たとえば、「お客さんの声を直接聞ける仕事にやりがいを感じている」「今の仕事でこんな力がついたから将来は〇〇をしたい」といったことでも良いでしょう。
仕事におけるモチベーションで重視したいのは、自らの内から湧き出る内発的動機付けです。従業員が自発的に動くことができるということが、企業の成長には欠かせません。
しかし外発的動機付けとは異なり、きっかけとなる出来事や要素はあっても、外的要因が直接的に内発的動機付けを生み出すことは困難です。そこで、従業員自身が内発的動機付けを得るために行なうのが、自己分析した内容と仕事を関連付ける作業です。
「理想の自分」と「現在の仕事」を重ねて、やりがいを明確にします。具体的には、今携わっている仕事の中にモチベーションを保てる要素があるかを探り、その中で挑戦してみたいことがないかを考えます。
自分の感情と仕事の関連性を見つめ直す中で、興味関心を持つことができる何かや、あるいは挑戦したいと思える何かが見つかれば、それは内発的動機付けにつながる可能性があるでしょう。
管理職としては、従業員にしっかりとヒアリングを行ない、今後のモチベーション管理に活用していく必要があります。
次に、前述した自己分析や仕事との関連付けを参考に目標を設定していきます。
目標設定をする際のポイントは下記の通りです。
目標を設定することはモチベーション向上のカギとなりますが、それよりも大切なのは目標達成後の自分の姿をイメージできるかということです。目標を達成することによって、自分の成長につながるのか、企業に貢献することはできるか、それをしっかりと理解した上で目標を立てることに大きな意味があるのです。
モチベーション低下の要因はさまざまですが、結局は自身で対処しなければならない問題も多く、周囲に頼るばかりでは根本的な解決につながりません。つまり、周囲に依存しない、モチベーションのセルフコントロールが必要になります。
従業員が自らの力でモチベーションをコントロールするためには、モチベーションが上がるタイミングやモチベーションに影響を与える要素など、自身のモチベーションについての洗い出しから始めましょう。次に、洗い出した課題に対してどのようなアプローチができるかを考えていきます。
もちろん従業員自身の問題だけではなく、給料や人間関係などの外的要因がモチベーションに影響している場合もあります。管理職として必要なのは、従業員の内側だけに固執せず、周囲を見渡す視点を与えてあげることです。
また、管理職という立場にある以上、自身だけではなく他の従業員に対する働きかけもしなければなりません。従業員の中には、内発的動機付けを見つけられないまま、ただ漫然と仕事に取り組んでいる人も少なくないでしょう。そのような従業員に対し、管理職はモチベーション向上の手助けをする必要があります。
しかし、我流でマネジメントを行なった結果、逆効果になってしまうケースも見受けられます。誤ったアプローチをしないためにも、モチベーション研修を通してモチベーション理論や動機付けの方法を学ぶ必要があります。
学びと実践を繰り返す中で、社員のモチベーションを維持・向上するための方法を身につけていきましょう。
モチベーション研修を行なう利点として、従業員同士の相互理解を深め、自身や他者を知ることでより良い人間関係をつくることができるということを挙げました。モチベーションは従業員個人や企業の成長に大きな影響を与えるものであり、人間関係はモチベーションに強い影響力を持っています。
だからこそ企業が成長し続けるためには、「この会社に貢献したい」「この人と共に働きたい」と感じるような環境を整える必要があります。
日常的に社内のコミュニケーションを活性化させていくのに役立つのが、コミュニケーションツール『RECOG(レコグ)』です。
RECOGとは、感謝・称賛によってより良い人間関係を構築することを目的としたチームワークアプリです。
レターの内容はメンバー全員が閲覧可能なため、自分に直接関わりがない人の働きや繋がりを知ったり、新たな興味や発見のきっかけとなったり、さまざまな効果が期待できます。
使いやすいインターフェースと手厚いサポートで、導入企業は1,500社以上にのぼりました。
RECOGは以下の機能が搭載されています。
このほかにも組織を活性化できるこだわりが詰まっているので、詳細につきましては以下の資料をご確認ください。
モチベーション研修について、最後にポイントをおさらいしておきましょう。
企業が成長を続けていくためには、社員一人ひとりの高いモチベーションが欠かせません。モチベーション研修は、社員のモチベーション向上を促すためだけではなく、企業が社員のモチベーションを管理するためにも非常に有効です。
モチベーション研修とあわせて、特別な機会を設けずとも日頃からモチベーション研修の一端を担うことができるコミュニケーションツールを導入すれば、さらに社員の相互理解を深め、より良い人間関係をつくる助力となるでしょう。
弊社ではコミュニケーションツール『RECOG』の提供から運用まで、一貫してサポートしております。無料トライアルもございますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。