かつては、紙媒体で全従業員に配布するのが主流だった社内報。しかし「毎月発行しているが、従業員に読まれているかわらかない」「必要な情報をタイムリーに伝えられない」など、お悩みを抱えている社内報担当者も少なくありません。
これらの課題の解決策として、社内報を紙からWebへ移行し「Web社内報」を活用している企業が増えているのをご存じでしょうか。
本記事では、紙の社内報、Web社内報それぞれのメリット・デメリットのほか、Web社内報を導入するポイントを解説します。
Web社内報とは
そもそも社内報とは、社内の「情報共有」と「コミュニケーション活性化」を目的とした社内メディアのことです。発信される情報は、企業理念やビジョン、全従業員にかかわる制度やニュース、従業員紹介など多岐にわたります。
従来は、冊子や新聞といった紙媒体が主流でしたが、近年は働き方改革やDXの動きを受けて紙媒体からWeb媒体へと移行し、Web社内報を導入する企業が増加しています。
Web社内報は、記事の作成から発信、閲覧まですべてWeb上で行なうことが可能です。情報共有のスピードが早く、記事の管理や検索性に優れているほか、閲覧データの収集・分析ができるなどのメリットがあります。さらに、「いいね」のリアクションやコメントによって双方向のコミュニケーションが可能な点もWeb社内報ならではの特長です。
Web社内報を導入するメリット
Web社内報は「読まれているかわからない」「情報をタイムリーに届けられない」といった紙の社内報の課題を解決できるほか、今日の働き方に沿った発信が可能です。ここからはWeb社内報のメリットを6つご紹介します。
情報共有がスピーディになる
Web社内報を導入する最大のメリットは、情報共有のスピードです。
紙の社内報の場合、コストや人的リソースの理由から、発行は月に1回といった定期発行になってしまいます。そのため、緊急性の高い情報を届けたいと思っても、次号の発行日まで待たざるを得ません。
その点、Web社内報には発信回数や発信タイミングに制限がありません。Web社内報は記事の作成後すぐに全社発信できるため、必要な情報をタイムリーかつスピーディに届けることができます。
情報を蓄積・検索ができる
紙の社内報を保管するためには、物理的なスペースの確保が必要です。また、従業員が「あの制度に関する記事を読み直したい」と思っても、その記事がいつの社内報に掲載されていたかを記憶していなければ探し出すのに時間を要してしまいます。
しかしWeb社内報は、発信された膨大な記事をアーカイブに保存することが可能です。Web上に保存されているため、キーワード検索で容易に探し出せることもWeb社内報のメリットです。
作成や配布のリソースが削減できる
紙の社内報を発行するには、当然のことながら紙代・印刷代がかかります。また、支社や支店が離れている場合は、配布のためのコストや人的リソースも発生します。
一方Web社内報は、記事の作成から発信、閲覧まですべてWeb上で完結するため、これらのコストやリソースの削減が可能です。これまで紙の社内報でかかっていた人的リソースを、よりよい社内報づくりに充てられる点もWeb社内報のメリットといえます。
ペーパーレス化できる
Web社内報の導入によって、ペーパーレス化を推進できる点も大きなメリットです。
環境への配慮からペーパーレス化が叫ばれている昨今。どのように実現すべきか頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。
紙の社内報は定期発行物であり、全従業員に配布するため、従業員数が多くなればなるほど、多くの紙を使用します。紙の使用量に大きなインパクトをもたらすため、Web社内報はペーパーレス化の手段のひとつとして有効です。
画像や動画などのコンテンツも共有できる
画像や動画などを共有できるのも、Web社内報ならではのメリットです。たとえば、企業理念やビジョンなどの発信では、全従業員に誤解なく伝えることが重要になります。そのため、文章よりも、経営層の想いや温度感、細かいニュアンスが伝わりやすい動画で発信する方が効果的な場合があります。
さらにWeb社内報では、あわせてチェックしてほしい記事や関連サイトのリンクを掲載することも可能です。情報に厚みを持たせられる点も、Web社内報のメリットのひとつです。
データの収集・分析ができる
Web社内報は、閲覧数や読了率はもちろん、閲覧日時やリアクション、コメント数などのデータ収集が可能です。Web社内報を活用すれば、従業員の関心が高い記事や多く読まれるタイミングなどの定量データのほか、アンケート機能によって定性データを取得することもできます。
また、得たデータによって検証・改善のサイクルを繰り返すことで、多くの従業員のニーズに沿ったWeb社内報を実現できるメリットもあります。
Web社内報のデメリット・注意点
メリットの多いWeb社内報ですが、デメリットがあるのも事実です。コストや環境整備などWeb社内報のデメリットと、それぞれの注意点について解説します。
コストがかかる
Web社内報のプラットフォームを自社で独自に開発するとなると、人件費がかさむだけでなく、その膨大な作業量からほかの業務にも支障をきたしかねません。そこでおすすめなのがWeb社内報ツールの導入ですが、コストが発生するのがデメリットです。
多くのWeb社内報ツールの場合、初期費用と月額費用が発生します。月額費用は一般的に、ツールを利用する従業員数やオプション機能の有無などによって異なります。
作成や閲覧のための環境整備が必要になる
Web社内報は、記事の作成から発信、閲覧までWeb上で完結するからこそ、インターネット環境の整備が不可欠です。Web社内報の記事作成ツールのほか、画像・動画・音声などのコンテンツを掲載する際は、コンテンツ制作のための専用ツールが別途必要な場合もあります。
またリモートワーク導入企業や、営業など外出先で働くことの多い職種は特に、社外でもWeb社内報にアクセスできるよう、セキュリティ設定や閲覧デバイスの見直しが必要です。
スキルが求められる
紙の社内報は比較的、デザインの自由度が高いため、自社らしい社内報が作成できる点がメリットです。
しかし、Web社内報で同じようにデザインやレイアウトにこだわろうとすると、そのぶん高度なIT知識やデザインスキルが求められます。多くのWeb社内報ツールにはあらかじめテンプレートが用意されているため、そのテンプレートをうまく活用しながら、効率的にWeb社内報を運用することをおすすめします。
Web社内報と紙の社内報の違い
ここからはWeb社内報と紙の社内報の違いについて解説します。Web社内報の導入を迷われている方はぜひ、双方のメリット・デメリットを知ったうえで検討してみてください。
紙の社内報のメリット
まずは、紙の社内報のメリットを見ていきましょう。
誰でも閲覧できる
Web社内報と違い、紙の社内報はインターネット環境やデバイスの有無に関わらず、誰でも閲覧できる点がメリットです。例えば店舗スタッフといった1人1台、会社付与のパソコンを持たない環境であっても、全従業員に平等に情報を届けることが可能です。さらに、重要な情報を社内の掲示板に貼り出すことで、より従業員の目に触れやすくなるよう工夫することもできます。
共有しやすい
社内報は、社内の「情報共有」と「コミュニケーションの活性化」が主な目的ですが、従業員の家族と企業をつなぐコミュニケーションツールという一面もあります。Web社内報の場合、アクセス制限によって社内報を家族に共有しづらいこともあるでしょう。しかし紙の社内報であれば、渡すだけで企業の状況や理念などを共有することができます。さらに、企業姿勢や取り組みを知ってもらうためのツールとして、取引先に持っていくことも可能です。
紙の社内報のデメリット・注意点
続いては、Web社内報のメリットと比較しながら、紙の社内報のデメリットをご紹介します。
印刷・配布の手間やコストがかかる
紙の社内報のデメリットのひとつは、印刷や配布にかかる人的リソース・コストが大きいことです。紙代や印刷代、各支社・支店への配送費のほか、印刷会社との調整や集配の段取りなどが発生します。定期発行物だからこそ、年間で計算すると想像以上にコストがかさんでいる場合も少なくありません。またWeb社内報とは違い、印刷会社への入稿日も決まっているため、繁忙期は特にスケジューリングにも負担がかかります。
配布後の情報修正・加筆ができない
誤情報の拡散防止、情報の一元化に課題がある点も、紙の社内報のデメリットです。
万が一、掲載した情報に誤りがあったとしても、紙の社内報の場合、配布後に記事を修正することはできません。また、重要な追加情報が発生しても追記できないため、全社メールや掲示板など別の方法で発信する必要があります。その点、Web社内報では情報の修正・加筆に即座に対応できるため、Web社内報ならではのメリットといえます。
読んでいるか把握できない
社内報の担当者の中には「きちんと読まれているのだろうか」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。紙の社内報の場合、従業員が記事を読んだかどうか確認する術がありません。アンケートを実施し「読んだ」と回答した従業員が多かったとしても、最後まで読んでいるかまでは、残念ながらわかりません。
Web社内報の場合、閲覧数や読了率を確認できるため、実態を正確に把握でき、改善につなげられるというメリットがあります。
自社に合った方法を選ぶのがおすすめ
ここまでご紹介したとおり、Web社内報と紙の社内報には、それぞれメリット・デメリットがあります。自社の体制や社内報の目的、発信したい情報などによって、Web社内報、紙の社内報、より適切な手段を選ぶとよいでしょう。
現状、紙の社内報の運用に課題を感じている場合は、一度Web社内報ツールを検討されることをおすすめします。Web社内報ツールは、運用の手間が少ないうえ従業員の反応を分析できるため、課題解決の糸口になるかもしれません。
おすすめの情報共有ツール
Web社内報をはじめとする、おすすめの情報共有ツールを5つご紹介します。ツールそれぞれで特長が異なるため、Web社内報ツールの導入を検討されている方はぜひ比較しながらチェックしてみてください。
RECOG
はじめにご紹介するのは、Web社内報としての役割はもちろん、社内コミュニケーションに課題を感じている企業にとってもメリットのあるツール「RECOG」です。
社内SNSで組織の課題を解決!
組織の課題をホメて解決するアプリ
RECOGをはじめて知っていただく方向けに基本機能や活用シーン、料金をまとめた説明資料をご用意しています。
シンプルで操作性がよい
Web社内報をはじめとする情報共有、チャットやレターなどコミュニケーション機能に強みを持つRECOG。シンプルな操作性と、直感的に使えるUI・UXにこだわっている情報共有ツールです。視覚的な理解を促すアイコンや、検索性を高めるハッシュタグ検索など、誰もが使いやすいインターフェースを追及しているため、ITスキルに苦手意識のある従業員も安心して利用できます。また、主要なビジネスチャットツールや人事システムとも連携できるため、現状の社内ツールを大きく変更することなく運用が可能です。
社内報をはじめ日報やノウハウの共有が可能
発信された情報はすべてデータとして蓄積されるため、Web社内報としての利用のほか、日報やノウハウ共有にも活用できます。発信の目的やテーマ、チームごとにスレッドをわけられるため、Web社内報の記事などの情報管理がしやすく、大切な発信が埋もれてしまう心配もありません。さらに、投稿を必ずチェックしてほしい人にはメンション機能によって通知できるため、見落としを防ぐことも可能です。
サンクスレター機能も搭載
Web社内報として活用できるRECOGですが、最大の特長ともいえるのが、サンクスレター機能が搭載されている点です。日頃なかなか面と向かって伝えられない感謝や称賛の気持ちをサンクスレターとしてメンバーに送ることができます。一緒に働くメンバー同士「ありがとう」を伝え合ったり、褒め合ったりすることで、社内の信頼関係の構築やコミュニケーションの活性化につながります。また、感謝や称賛を受けることで、個人のモチベーションアップにもよい影響をもたらす点も大きなメリットです。
ザ社内報
Web社内報を専門としたサービス「ザ社内報」。簡単でわかりやすい表示画面を備え、「いいね」やコメント機能により、発信者と受信者の双方向のコミュニケーションを可能にします。さらに、独自に開発された分析ツールによって、個人単位の分析もできるため、より精度の高い効果検証ができるメリットもあります。
ourly
組織改善に強みを持つ、新しいWeb社内報サービス「ourly」。多くの社内報担当者の声を参考に、シンプルで使いやすいUI・UXを実現しています。Web社内報の閲覧数や閲覧率などのデータを、部署・役職・拠点といったセグメントで確認できるため、分析結果を社内報の改善、ひいては組織改善に役立てることが可能です。
SOLANOWA
「みんなが会社のファンになる」がコンセプトのWeb社内報アプリ「SOLANOWA」。動画の埋め込みや記事の共同編集、未読記事一覧の掲載など、100種類以上の機能が搭載されています。また、Web社内報のヘッダー部分に自社のロゴを配置でき、「自社らしさ」を演出できる点も魅力のひとつです。
社内報アプリ
「社内報アプリ」は、汎用的なテンプレートが多く用意されているツールで、手間や時間をかけずに完成度の高いWeb社内報を作成できます。また、部署や役職などで従業員をグルーピングしておくと、業務に必要な記事を属性ごとに出し分けられます。。自分に必要な情報のみが届くため、従業員がストレスなくWeb社内報を読める点も大きなメリットです。
Web社内報ツールの選定ポイント
Web社内報ツールは多種多様で、ツールそれぞれに強みがあります。自社に合ったWeb社内報ツールを選ぶための、3つのポイントをご紹介します。
必要な機能が搭載されているか
Web社内報ツールを選ぶうえで重要なポイントとなるのが、自社に必要な機能が揃っていることです。Web社内報ツールのベーシックな機能としては、プッシュ通知や、いいね・スタンプなどのリアクション、コメント機能のほか、コミュニケーションのきっかけになるプロフィール紹介、効果検証のためのデータ収集・分析などが挙げられます。これらの機能に加え、自社の組織課題に合わせて、ノウハウ共有やサンクスレター機能などがあると利用シーンの幅が広がります。
使いやすいか
Web社内報ツールは、記事の作成から公開、閲覧まで、全従業員が簡単に使えるUI・UXになっているかも外せない観点です。特に閲覧は、外出中でもタイムリーに確認できるよう、スマートフォンやタブレットなどのデバイスに対応しているかも、Web社内報ツール選定のポイントになります。
さらに、利用を開始してからも、運用や仕様に関する相談ができるよう、問い合わせ窓口が整っているWeb社内報ツールであると安心です。
セキュリティ対策がされているか
Web社内報では、企業の機密情報が発信されることもあります。Web社内報を安心して利用するために、万全のセキュリティ対策が施されているかも確認も欠かせません。パソコンは「IPアドレスで制限を設け、外部からアクセスできないようにする」、その一方でスマートフォンのアプリは「社外でも閲覧できるよう制限を外す」といった、利便性とセキュリティ対策の両方を兼ね備えたWeb社内報ツールがおすすめです。
まとめ
「情報共有」や「コミュニケーションの活性化」といった従来の社内報の役割はそのままに、近年の働き方や企業を取り巻く環境に対応した、新しい社内報の在り方がWeb社内報です。Web社内報にも紙の社内報にも、それぞれメリット・デメリットがあるため、企業の規模や運用体制、社内報の目的などに合わせて、自社にあった方法を選ぶとよいでしょう。
また、Web社内報にはさまざまなツールがあるため、自社にとって必要な機能が揃っているか、安心して使えるかなどの観点で比較検討して選定されることをおすすめします。
実際にWeb社内報を導入する際は、ITスキルに苦手意識のある従業員もスムーズに利用できるよう、事前に説明会を設けるといったフォローも大切です。
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