上司として部下の成長を促すためには、部下の行動や成果を適切に「褒める」ことが重要です。しかし、褒め方や言葉のチョイスに気をつけないと、かえって相手の意欲や信頼関係を損ねることにもつながりかねません。
そこで本記事では、部下を効果的に褒めるためのポイントや注意点を解説します。「部下をどう褒めたらよいかわからない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
仕事において「褒める」ことは重要!
人は誰しも、自分の行動に対して「褒める」というプラスのフィードバックを得られると、モチベーションが向上するもの。仕事でも、上司や同僚に自分の働きぶりを肯定してもらえたら、自然とやる気がアップしますよね。このように、称賛は相手のモチベーションや自信を高めることにつながります。
また、自分のことを認めてくれる相手には誰しも好印象を抱くもの。職場の人間関係がより良好になれば、組織へのエンゲージメントを高める効果も得られるでしょう。
さらに、称賛文化の醸成は「働きやすい環境づくり」にも寄与します。互いを認め、褒めあうという好循環が生まれれば、離職率の低下にもつながります。
そうしていくうちに、組織全体がポジティブな空気で満たされ、自分自身の仕事へのモチベーションも自然とアップするはずです。
仕事で相手を効果的に褒めるための4つのポイント
相手を効果的に褒めるのは、実は意外と難しいものです。たとえ心からの褒め言葉でも、ただ「すごい」「えらい」といった言葉を投げかけるだけでは相手の心に響かない可能性が高いでしょう。
仕事で相手を褒める際は、以下の4つのポイントを意識するのがおすすめです。
成果だけでなく過程を褒める
部下のモチベーションを高めるなら、仕事の成果だけではなく、そこに至るまでの過程を褒めることが大切です。
上司からプロセスをきちんと褒められれば、部下は成果の有無にとらわれすぎることなく、「努力すること」そのものを目的に行動できるようになります。もちろん仕事である以上、成果を追い求めることも大切ですが、よりよい成果を上げるためには、自ら積極的に学び、行動しようとする姿勢が重要です。
成果に至るまでのチャレンジや試行錯誤を認めることは、部下の自発的な行動を促進することにつながります。
また、成果を上げた人にのみスポットライトが当たる環境では、人は失敗を恐れてしまうものです。反対に、成果に関係なく、その人の頑張りが認められる組織では、何事にも果敢にチャレンジする風土が醸成されていくでしょう。
具体的に褒める
部下を褒める際は、具体的なポイントを挙げることも重要です。たとえば「最近がんばってるね」だけではなく「最近お客様とのトークスキルがめきめき上達しているね。資格取得のための勉強もがんばっていて、さすがだなと思います」といったように、褒める内容を具体的にすることで、部下は自分の強みや求められている役割を認識でき、成長が促されます。
また、抽象的な表現で褒めても、相手は褒められた理由がわからず納得感を得られにくいものです。具体的なポイントを挙げることを意識すれば、より相手の心に響く褒め方を実践できるでしょう。
相手の名前を呼びかけながら褒める
「〇〇君、今日のプレゼン内容すごくよかったね」といったように、相手の名前を呼びかけながら褒めるのもおすすめです。人は名前を呼ばれると、相手に親近感をおぼえやすくなります。部下を褒める際、名前を呼びかけてからよかったポイントを伝えれば、褒める効果をより一層高めることができるでしょう。
できるだけすぐに褒める
部下を褒める際は、タイミングを逃さないことも大切です。部下が褒められる行動をしていたら、できるだけすぐに反応するよう心がけましょう。
行動の最中や直後にすかさず褒めることで、褒められるべき行いや考え方が定着しやすくなります。時間が経ってから「あの時はよかったよ」と褒めるよりも、部下の成長を促すことができるでしょう。
また、あとから褒められるよりも、その場ですぐに褒められたほうが嬉しさも倍増するものです。褒める側も、より熱量を持って伝えることができるため、できるだけ内容が新鮮なうちに褒める言葉を投げかけましょう。
仕事で相手を褒める時の注意点
「褒める」ことには多くのメリットがありますが、伝え方次第では相手のモチベーションを下げたり、部下からの信頼を損ねてしまう可能性もあります。
仕事で相手を褒める際は、以下のポイントに注意しましょう。
無理に褒めようとしない
思ってもいない褒め言葉は、声のトーンや表情から相手に必ず伝わってしまいます。また、部下を褒めようと意識しすぎるあまり、なんでもないことでも大げさに褒めてしまうと本人も周囲も納得感を得られず、気まずい思いをさせてしまう可能性もあります。
相手のよいところを見つけようとする姿勢は大切ですが、無理に褒めようとする必要はありません。部下の仕事ぶりを見て、本当に心から素晴らしいと思った行いや、優れている点を褒めるようにしましょう。
上から目線にならないよう気を付ける
職場において評価者の立場にある人は、相手を褒める際ついつい上から目線になってしまうことがあります。部下の立場からすると、上から目線で褒められるのはあまり気持ちのよいものではありません。そればかりか、評価する側・される側という関係が印象づけられ、部下との信頼関係を損ねることにもつながってしまいます。
たとえば、「思ったよりできるじゃん」「あなたにしてはすごい」といった褒め方は、部下からすると上から目線に感じてしまうでしょう。部下を褒める際は、褒め方や言葉のチョイスに注意して、上から目線になっていないかどうか気をつけることが大切です。
他人と比較しない
「〇〇さんと比べてあなたはすごいね」というように、他人と比較して褒めるのは絶対にNG。たとえ心からの褒め言葉だったとしても、他の部下をけなすことで、相手に不信感を与えてしまいます。
部下を褒める際は、あくまでその人の行動や成果などにフォーカスしましょう。
褒める基準をつくる
同じことをしているのに褒められる人と褒められない人がいると、不平等感が生まれてしまいます。自分のなかに「部下がこうしたら褒める」という具体的な基準をつくるとともに、すべてのメンバーの仕事ぶりに対して平等に目を配るようにしましょう。
また、相手の褒めポイントを見つけるためには、コミュニケーションが欠かせません。日ごろからのメンバーと積極的にコミュニケーションをとり、自分のなかの評価基準に基づいて相手の褒めるポイントを探してみましょう。
仕事でお互いに褒めあう文化を醸成しよう
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褒めるコミュニケーションは、お互いの理解を深め、信頼関係を築くことにつながります。
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まとめ
「褒める」ことは、メンバーのモチベーションアップやエンゲージメントの向上など、組織にさまざまなメリットをもたらします。
相手の意欲や成長を促すためには、いくつかのポイントや注意点を意識することが重要です。今回ご紹介した内容を参考に、まずは部下とコミュニケーションをとり、相手の長所やがんばりに目を向けるところからはじめてみましょう。
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