近年、さまざまな企業で導入されている「モチベーションサーベイ」。モチベーションサーベイによって得られる効果は、モチベーションの向上だけでなく企業理念の浸透や、離職率の改善など多岐に渡るといわれており、注目度はますます高まっています。
本記事では、モチベーションサーベイの基礎知識やメリットについて解説します。モチベーションサーベイの導入を検討中の方は、ぜひお役立てください。
モチベーションサーベイとは
「モチベーションサーベイという言葉は聞いたことがあるけれど、どのような意味があるのかわからない」という方へ向けて、モチベーションやモチベーションサーベイの概要を解説します。
モチベーション
モチベーションとは、物事に意欲的に取り組むためのトリガーのことです。モチベーションには外発的動機付けと内発的動機付けの2種類があり、両方の動機付けをバランスよく取り入れることが重要とされています。
・外発的動機付け:賞罰や義務、評価など外的要因によってもたらされるモチベーション
・内発的動機付け:やりがいや好奇心、興味関心など、自身の内なる欲求によってもたらされるモチベーション
モチベーションサーベイ
モチベーションサーベイとは、従業員のモチベーションの状態を計測する調査のことです。近年はツール上で気軽に調査できるサービスも登場しており、モチベーションサーベイを取り入れる企業が増えてきています。
モチベーションサーベイにはいくつかの種類があり、職場環境や福利厚生など組織に対する満足度を調べる「従業員満足度調査(ES調査)」や、勤務先の推奨度を数値化する「eNPS調査」などが一般的です。
モチベーションサーベイを行う主な目的
モチベーションサーベイは、主に以下のような目的で実施されます。
従業員のモチベーション向上
モチベーションサーベイを利用する最大の目的は、従業員のモチベーションを効率的に高めることです。
モチベーションサーベイの結果を分析することで、従業員のモチベーションを左右するポイントを的確に把握できます。また、モチベーションの高低に関わる企業の課題も明確にでき、改善策の検討にも役立ちます。
離職率の改善
従業員満足度調査を実施すると、業務内容・職場の人間関係・待遇などについて、従業員がどの程度満足しているのか測ることができます。
満足度が低い=従業員が不満に感じているポイントを把握できれば、働きやすい環境の整備はもとより、離職率の改善につなげることも可能です。
業務効率の改善
仕事に対するモチベーションが高まると、業務の生産性も自然と向上するもの。そのため、モチベーションサーベイは、業務効率の改善を目的として行われることもあります。
従業員一人ひとりの生産性の向上は、組織全体としての成果につながります。モチベーションサーベイの結果は、自社の成長や業績アップにも役立つでしょう。
経営理念や企業文化の浸透
モチベーションサーベイの質問項目は、それぞれの企業に合わせて自由にカスタマイズできます。たとえば「経営理念や経営方針への理解度」「企業風土への満足度」といった項目を設定すれば、経営理念や企業文化の浸透に向けてより有効な施策を検討できるでしょう。
また、これらの項目の結果を活かせば、会社に対する帰属意識の向上を図ることも可能です。
モチベーションサーベイを行うメリット
モチベーションサーベイを行なうことで、さまざまなメリットを得ることができます。
モチベーションを定量評価できる
モチベーションは本来定性的なもので、他者が外から把握することは容易ではありません。また、社内で実施するヒアリングは必ずしも有効ではなく、上司の顔色を伺って「モチベーションは高い」と回答する従業員も多いことでしょう。
一方、モチベーションサーベイなら、質問への回答を数値化することで、個人のモチベーションを定量的に評価することが可能です。モチベーションという心の内にあるものを数値として可視化することで、個人のモチベーションを把握するとともに、より有効なアプローチを行えるようになります。
優先順位の高い課題を把握できる
パソコンやスマートフォンでモチベーションサーベイを実施すれば、質問に対する回答をスピーディに数値化できます。
その時々の従業員のモチベーションや不満点を可視化することで、優先度の高い課題をすぐに把握できる点がメリットです。優先的に対処すべき課題がわかれば、問題解決へ向けて適切なプロセスを立てられるでしょう。
組織の隠れた課題を可視化できる
モチベーションサーベイは、従業員の本音を可視化することができます。ときには、人事部やマネージャーも気づくことができなかった、組織の隠れた課題を発見できることもあるでしょう。
普段はなかなか聞くことのできない人間関係や会社への不満も見えてくるため、組織全体の改善に向けてより有効な手立てを検討することが可能です。
モチベーションサーベイの流れ
モチベーションサーベイは、自社で実施する方法と外部ツールを利用する方法があります。
調査設計~分析までを自社で一から行うのは容易ではないため、ここでは外部ツールを利用する場合の流れを解説します。
1.ツールの選択
モチベーションサーベイのツールを選ぶ際は、以下のようなポイントに注意するとよいでしょう。
・自社の課題に合わせた設問の有無
・管理画面の使い勝手
・分析結果の見やすさ
・回答ツールの種類(紙・パソコン・スマートフォンなど)
・カスタマイズ性
・トライアルの有無
・コンサルティングの有無
・サービス範囲
・導入実績
2.調査の実施
ツールの導入後の実施方法について、計画を立てます。どのような質問を設定するか、どの程度の頻度で実施するか、自社の導入目的に合わせた調査方法を検討しましょう。
調査の頻度については、月1回ずつ、少量の設問で実施するケースが一般的です。
3.結果の集計・分析
単純に数値を見るだけでは、モチベーションサーベイの効果は中途半端なものになってしまいます。調査結果の集計・分析は、モチベーションサーベイの要といえるでしょう。
社内での対応が難しい場合は、Webのモチベーションサーベイを利用するのがおすすめです。回答データをパソコン上で処理してくれるので、分析結果をスピーディに確認できます。
また、集計方法はツールによって異なるため、ツール選択の段階でチェックしておくとよいでしょう。
4.課題の抽出・改善策の立案
モチベーションサーベイの分析結果から組織の課題を導き出し、それに対する改善案を立案・実施しましょう。
施策の効果については翌月以降にモチベーションサーベイを実施して確認します。調査結果に応じて施策を調整しながら、PDCAを回しましょう。
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アプリを通じて「レター」を贈ることで、感謝や称賛を気軽に伝え合うことができます。
周りから感謝され、褒められ、認められることは、従業員のモチベーションにプラスの影響を与えてくれます。また、称賛文化が醸成されることで職場の人間関係が良好になり、離職率の改善にも効果を期待できるでしょう。
モチベーションサーベイの導入と併せて、ぜひご検討ください。
まとめ
モチベーションサーベイは、従業員の本音を数値として表してくれるツールです。普段は見えない本音が可視化されることで、組織全体の課題をあぶり出すことができます。
従業員のモチベーション向上はもちろん、離職率の改善や企業理念の浸透など、さまざまな課題の解消に役立てることができるでしょう。
ただし、課題の解消につなげるためには、的確な分析や施策の考案が不可欠です。
弊社では、社内コミュニケーションの活性化や企業理念の浸透を支援するため、ツールの提供から運用まで一貫したサポートを行っております。
課題解決に向けた施策の一環として、ぜひご活用ください。