多様な業種にわたり事業を展開し、携帯ショップからフィットネスジム、飲食、教育事業に至るまで幅広いサービスを提供するソニアグループ様。「感動創造企業」を掲げ、群馬県を中心に多角的な事業展開で成長を続ける企業として知られています。
同社では、2022年からRECOGを導入し、従業員同士のコミュニケーション活性化に活用しています。「お客様に本当の満足と感動を届けること」を企業理念に掲げる同社では、その理念を社内でも実践。感動をテーマにした社内表彰制度「感動大賞」にRECOGを取り入れ、従業員の努力と成果を称える取り組みを展開しています。
今回は、常務取締役の高橋様、執行役員の原様に導入のきっかけや導入後の効果、今後の展望について詳しくお伺いしました。
気軽に褒め合い、認め合う企業文化を創る
ー導入のきっかけを教えてください。
高橋様:長年続けてきた「感動大賞」という社内表彰活動をさらに発展させたいという思いからでした。
当社では以前から「感動」をテーマに従業員同士がエピソードを共有する「感動大賞」という社内の表彰活動を行なっています。日々の接客のなかで従業員がお客様とのやりとりから生じた感動エピソードや、日々の業務で生じる感動エピソードを基に、年に一度、優秀な従業員を表彰する制度です。
感動大賞の表彰は年に一回ですが、日々の業務のなかでも感動するようなエピソードは生まれているはずです。この感動大賞をもっと気軽に、日常的に取り入れることはできないかと考えたことが、RECOGの導入のきっかけでした。
また、従業員同士がお互いを気軽に褒め合い、認め合う企業文化にしたい想いもありました。仲間を称賛したり認め合うのはどんな年齢になっても嬉しいですし、仕事のモチベーションアップにも繋がります。一方で、日々の業務の中で「気軽に褒め合おう」と言っても、次の日から突然褒め合うことは難しいので、会社としてみんなが気軽に褒め合える場を用意したいと考えていました。
原様:当社では様々な部署がありますが、業種や店舗によって営業時間や休日が異なるため、従業員全員が集まることは難しいです。また、事業や部署を超えた交流の場を設けていなかったので、これまで互いの業務の理解を深める機会はほとんどなく、ここを改善できると、より一体感のある組織になると思っていました。
使いやすさがスムーズな導入のカギ
高橋様:ツールの導入にあたり、5〜6社程のサービスを比較検討しました。そのなかで、最も使いやすく、操作性に優れていたのがRECOGでした。
正直、当初は従業員に面倒だと思われるのではないかと不安でしたが、意外にもおおむねスムーズに受け入れられましたね。RECOGは簡単な操作で使えることが、面倒だと思われなかった理由かもしれません。誰でも簡単に使えるアプリということで、RECOGを選んで良かったです。
原様:現場のスタッフからは、会社の業績に直接繋がりにくい「称賛サービス」に費用をかけることを好意的に受け止める声が多かったです。会社が導入しようとするサービスは、どうしてもコスト削減や生産性向上といった、利益や売上に直結しやすいものが多いと思います。そのなかで、称賛に着目したサービスを導入したことが、従業員を大切にしている現れだと感じたスタッフが多かったんじゃないでしょうか。
高橋様:スタートしたばかりの頃はオープンな場ということで、「感動とまではいかないけれど、ありがとう程度の気持ちを送ってもいいのかな」「こんなことを送っても大丈夫かな」という気持ちを抱き、どのレベルの感謝の気持ちを送ったらよいのか迷っているスタッフもいたようです。
しかし、日々利用していく中で、時間やタイミングを気にせず投稿できるため、「個人的なLINEよりも気軽にメッセージが送れて使いやすい」と好意的な意見を受け取れるようになりました。
表彰の場としてRECOGが活躍
ーどのようにRECOGを運用されていますか。
高橋様:使用方法に関しては、特にルールは設けず、感謝を伝えたいときに好きなタイミングで送る方法で運用しています。管理職においては積極的に週に1回程度は送ることを心掛けてもらっています。
また、感動大賞の運用として、ハッシュタグの機能を活用しています。サンクスカードのメッセージに「#感動大賞」のハッシュタグを入れて投稿してもらう方法で運用しています。投稿された内容は全従業員が見ることができるため、表彰活動の周知にも繋がりますね。
以前は専用のメールアドレス宛に感動エピソードの内容を送っていたため、選考に携わる審査員しか内容を見ることができませんでした。しかし、RECOGを利用してからは誰がどのような内容を報告しているのかがクリアになりました。
原様:同じ環境で働くスタッフ同士はもちろん、離れた店舗や違う部署同士でも情報の伝達やコミュニケーションツールとして利用しています。
RECOGはオープンな場だからこそ、発信を通して従業員の意外な一面を垣間見られたことはとても新鮮でした。意見を積極的に発信する目立つ従業員だけではなく、普段口数が少ないスタッフが「実はこんなことを思っていたんだ」とメッセージから読み取ることができ、新たな視点を得るきっかけにもなりました。RECOG上では全部署が繋がっているため、普段意識することが少ない会社の規模を感じてもらえるのも会社への愛着心に結びついていると感じています。
また、普段あまり人を褒めないスタッフが、何度か褒められるうちに別のスタッフを褒めるといった良い連鎖も見られるようになりました。このような光景を見ていると「人は褒められると嬉しいのだな」と改めて感じます。そういった一人ひとりの感謝の気持ちがスタッフのモチベーションに繋がっている部分は往々にしてあるのではないでしょうか。
管理職としては、RECOG上ですべてのやりとりが見られるため、従業員同士の意外な繋がりがあることも発見できました。自分のお客様を他部署の仲間に紹介したり、社内情報を共有するなど、従業員同士の連携が取れている様子が見られるのも嬉しいです。
コミュニケーションの向上と離職率の低下を実感
ー導入後、どのような効果を実感されていますか。
高橋様:以前から取り組んでいた「感動大賞」の内容が、全従業員に共有できることは大きな魅力です。まだまだタイムリーな投稿はされていませんが、メールより気軽に投稿できているようです。
原様:RECOGの導入は離職率の低下にも貢献していると感じています。店舗や距離の壁を越えて全従業員同士が交流できることで、広い範囲で良い人間関係が築けているようです。RECOGを導入してから従業員の定着率が良くなったことを肌で感じています。
また、男性の上司が女性スタッフに面と向かって褒めるのはちょっと恥ずかしかったり、責任者はどうしてもトップクラスの営業実績の良いスタッフに偏って褒める傾向があります。しかし、RECOGを導入してからは縁の下の力持ちでがんばってくれている普段目立たないスタッフをクローズアップして気軽に褒めることができます。対面で褒めるよりも気恥ずかしさは少ないです。
RECOGを導入してからは、営業成績に繋がりにくい受付のスタッフのお客様に対する丁寧な接客にも注目し、積極的に称賛のメッセージを送るようになりました。RECOGを利用することで、普段コミュニケーションが取れていないスタッフとも積極的に関われるようになり、上司と部下の間で円滑に意思疎通ができています。
また、公の場で称賛できるため、褒める側も褒められた側も嬉しい気持ちを抱いているようです。このような従業員同士の親密な繋がりは、離職率の低下に結びついていると実感しています。
感動を軸に、人事評価制度にRECOGを組み込む
ー今後、目指したい組織の姿を教えてください。
高橋様:今後は人事評価制度にRECOGを組み込むことを検討しています。感動大賞をメールからRECOGに移行できたことで、次のステップに進みたいです。
単純にRECOGの取り組みは良いものとして捉えるだけではなく、人事制度と絡めて運用することで、今まで以上にRECOGを文化にできるのではないかと思います。
原様:また、従業員が日常的に利用できるような仕組みづくりにも力を入れていきたいです。RECOGの掲示板の機能を積極的に利用し、マニュアルや社内のFAQなどの社内情報を一箇所に集約するといった取り組みにも興味があります。
気軽に褒め合い、認め合う企業文化を築いていくためのツールとして利用することはもちろん、社内の様々な場面で積極的にRECOGを取り入れていきます。